軸とセットカラーはスムーズに脱着出来るようになった。
いよいよマシンに取り付けて具合を見てみよう。サイズはぴったり、左右の軸受けにも狂いなく収まった。
ここで作業者に確認を取る。実際の作業を想定して、この巻取り軸は使えるか。しばらく軸を手にとっていた作業者がこの軸の致命的欠陥を指摘した。
「この軸の構造だと軸が抜けないです。」
「そんなことはない、こちらのセットカラーを外せば抜けるよ」
「それだと、軸は左に抜くことになります。」
「そうだけど」
「左にはぬけないです。」
「え?」
「左は壁で抜くスペースが無いです。」
「・・・・。」